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JIS(日本産業規格)を無料で閲覧する方法

規格・基準を知る
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日本で産業を営む限り高確率で耳にするJISですが、皆様、ちゃんと確認しているでしょうか?

もしかすると見たことがないとか、調べ方が分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、テスト機関の職員も実践している、無料でJISを閲覧する方法を紹介します!

JISとは

改めて説明する必要もないかもしれませんが、JISは”Japanese Industrial Standards” の略で、日本語にすると、”日本産業規格” です。

JISは、日本産業標準調査会ウェブサイト内で次のように説明されています。

産業標準化法に基づいて制定される標準。鉱工業品の品質の改善、生産能率の増進、生産の合理化、取引の単純公正化、使用、消費の合理化を図る等を目的として、鉱工業品の種類、形式、寸法、構造、品質等の要素、また、鉱工業品の生産方法、設計方法、使用方法等の方法、若しくは試験、検査等の方法その他について規定するもの。

出典:日本産業標準調査会ウェブサイト (https://www.jisc.go.jp/dictionary/index.html#ALJ04)

テスト機関の人間は、試験・検査等の方法を確認する際に本当にお世話になっています。

JISを閲覧するメリット

ここでは、テスト機関との取引時における主なメリットを紹介させていただきます。

  1. 試験担当者との知識量の差を埋められる
  2. その試験・検査をすることで何が分かるのか理解できる
  3. JISで定義された用語を使用することで、互いの認識のずれを防止できる

順番に解説していきます。

1.試験担当者との知識量の差を埋められる

テスト機関の人間はプロなので当然ですが、試験や検査の知識量が豊富です。

試験や検査の相談をするときは、このような専門家と話しをすることになるので、試験や検査を専門としていない方はどうしても知識量が劣ります。(当たり前ですが)

それでも構わないという方も多いかもしれませんが、あまりに知識差がありすぎると相手からの情報を鵜吞みにしてしまい、自身で考え、判断することが難しくなってしまいます。

テスト機関側は、もちろん騙すつもりはありませんが、「終わってみたら想定していたものと違った。」という状況になりかねません。

このような事態を回避するためにも、該当のJISを確認しておきましょう。

前述したように、テスト機関の人間も試験や検査方法はJISを確認しています。同じ資料を見ることになるので、少なくともその部分の知識量の差は埋められますよ。

中国人スタッフに誤解なく伝えるのが一番難しい・・・

そんな方は、ぜひこちらの記事をご覧ください!

2.その試験・検査をすることで何が分かるのか理解できる

これは実体験なのですが、試験・検査が完了し、報告書を発行したタイミングで、「この単位の意味は?」とか「この数字は大きい方がいいの?」とか聞かれたことがあります。(しかも、結構な頻度であります。)

この場合も「終わってみたら想定していたものと違った。」という状況になりかねません。

これに関しては該当のJISを読むだけで解決できるので、強くおすすめします!

3.JISで定義された用語を使用することで、互いの認識のずれを防止できる

人間というのは面白いもので、1つの言葉を取っても、受け取る人や心理状態、置かれた状況などによって解釈が変わってしまいます。

試験・検査の商談の際には、”商品を作った側”と”試験・検査する側”といった構図になりますので、当然、それぞれの背景が異なります。

このような状況で、互いの認識のずれを減らすためには、誰が聞いても同じ意味で解釈できる共通言語が必要になります。

JISでは様々な用語を定義しており、この定義を用いることで、誤解なく話を進めることができます。

JISを無料で閲覧する方法

それでは無料でJISを閲覧する方法を解説していきます。

今回ご紹介するのは、日本産業標準調査会ウェブサイト外部サイトへリンクします)での閲覧方法になります。

上記のリンクからアクセスするか、Googleなどで「JISC」と検索すると上位表示されると思います。

アクセスすると下記のような画面が表示されますので、緑色の線で囲った「JIS検索」の部分をクリックします。

日本産業標準調査会ウェブサイト(https://www.jisc.go.jp/index.html)を加工して作成

すると、下記のJIS検索画面が表示されますので、JIS規格番号や名称、キーワードから検索をかけます。今回は例として、JIS規格番号の検索窓に「Q9000」と入力しました。

日本産業標準調査会ウェブサイト(https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISSearch.html)を加工して作成

JIS規格番号を入力後、「一覧表示」をクリックすると下記の画面が表示されますので、該当の規格番号をクリックします。

日本産業標準調査会ウェブサイト(https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISNumberNameSearchList?show)を加工して作成

下記の画面が表示されました。この場合はファイルが2つ表示されていますが、閲覧を目的としている場合は先頭のファイルをクリックします。

日本産業標準調査会ウェブサイト
(https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISNumberNameSearchList?toGnrJISStandardDetailList)を加工して作成

次に、ログイン画面が表示されますので「ユーザID」と「パスワード」を入力してログインをすると、当該JISのファイルが開いて閲覧できるのですが、

この記事を読まれている方は、「ユーザID」と「パスワード」をお持ちでないと思われますので、まずは、「新規の利用者登録」を行います。

日本産業標準調査会ウェブサイト(https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISStandardDetailList?toLogIn)を加工して作成

「新規の利用者登録」をクリックすると「利用者情報入力画面」に切り替わり、利用規約が表示されます。すべてお読みいただいた後、同意する方は「すべて読んだらクリックしてください」の文言をクリックして✓印を入れます。その後「同意する」ボタンをクリックします。

日本産業標準調査会ウェブサイト(https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrViewerLogIn?newUser)を加工して作成

すると、下記の画面に切り替わるので、「必須事項」をすべて入力します。「ユーザID」は空欄でOKです。(というか入力できません。)

日本産業標準調査会ウェブサイト(https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrViewerEdit?consent)を加工して作成

必須事項を入力後、「確認」ボタンをクリックします。

その後、入力内容の確認画面が表示されますので、問題がなければ「完了」をクリックし、「利用者情報の登録が完了しました。」と表示されればOKです。

この時、「ユーザID」と「仮パスワード」が登録したメールアドレス宛に送付されていますので、ログイン画面に戻り、それぞれ入力し、ログインします。

これで、JISの閲覧が可能になりました。あとはパスワード変更をして、日本産業標準調査会ウェブサイトをブックマークしておけば、スムーズに利用できますよ。

最後に

テスト機関の実務経験者の立場から言いたいことは、「試験・検査をする側は当然ですが、依頼をする側もJISを見れた方が絶対にいいですよ!ぜひ見てください!」ということです。

お互いにとっていいことしかないと思います。無料ですしね。

JISを見ることには何のリスクもないので、気になった試験や言葉が出てきたら、JISにはどのように書いてあるのか調べる習慣ができるととてもいいと思います!

※今回ご紹介したJISの閲覧方法では、閲覧は可能ですが印刷は不可です。手元に置いておきたい場合は、規格票やJISハンドブックの購入がおすすめですよ!

また、「どのJIS規格を調べたらよいか分からない」といった場合も、JISハンドブックはジャンルごとにまとめられているので、一冊持っていると大変便利です!

「キーワード欄」には具体的な「試験名」「規格名」「訴求文言」、「タグ欄」からは「アイテム名」「性能の種類」を選択してください!

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本日もお仕事お疲れ様です!

プロフィール
この記事を書いた人
あたろう

某国立大学院(理系)を修了後、検査機関の職員として勤務。
ニッチで閉鎖的な業界ということもあり、ネット上に情報が少なく不便に感じる。
業界内の人間がそうなのだから、依頼者側からしたら、より分からないことが多いのでは?と考える。
それならば、「自分が調べて学んだ知識」や「調べ方」などのお役立ち情報を提供しようと当サイトを立ち上げる。
当サイトのテーマは「商品テスト(試験、検査)の攻略サイト」である。

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